誤差関数は正規分布と密接に関係した関数です。ガウスの誤差関数とも言います。 誤差関数 $erf(x)$ は、以下のように定義されます。 \[ erf(x) = \dfrac{2}{\sqrt{\pi}} \displaystyle \int_{0}^{x} e^{-u^2} du \] また、余誤差関数 $erfc(x)$ というものもあり、これは以下のように定義されます。 \[ erf(x) = \dfrac{2}{\sqrt{\pi}} \displaystyle \int_{x}^{\infty} e^{-u^2} du \] 両式とも一見ややこしい式に見えますが、決して難しい式ではありません。 二つの式をよく見比べると、誤差関数の式と余誤差関数の式の違いは積分区間しかないことに気づきます。 誤差関数の積分区間は $0 ⇒ x$、余誤差関数は $x ⇒ ∞$。たったこれだけの違いです。ということは、$ \displaystyle \int e^{-u^2} du $ の形状が分かればどんな関数かがより分かりやすくなりますね。 さて、$ \displaystyle \int e^{-u^2} du $ の形状ですが、このような形になります。 誤差関数 この図に誤差関数の積分区間 $0 ⇒ x$ を表すと、下の図の灰色の部分になります。 誤差関数1 余誤差関数の積分区間 $x ⇒ ∞$ を表すと、下の図の灰色の部分になります。 誤差関数2 ビジュアル化すると非常にわかりやすいですね。誤差関数は正規分布の0からxまでの面積、余誤差関数は正規分布のxから∞までの面積です。誤差関数は正規分布(確率密度関数)を積分した累積密度関数になるんですね。 以下はガウス積分の動画ですが、積分についての知識がある方にとっては、この章の理解の助けになると思いますので、ぜひご覧になってください。
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