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微分方程式の解き方

初めて微分方程式を見た人は、複雑な形の方程式に愕然としたかもしれません。 高校数学の最後の関門である微分が方程式の中に入ってますからね。 しかし、解き方の流れを身に着けてしまえば、それほど難しいものではありません。 一歩一歩確実に抑えましょう。 Follow @spacedirac

微分方程式を解く(解を求める)と、答えは 関数 になります。微分方程式を解く、というのは「与えられた微分方程式を満たす関数を求める」ことなんです。 これまでは、解を求める問題があれば、その解は $$$x = 12$$$ のように数字で出てきましたね。微分方程式の解は $$$y = f(x)$$$ の形で求まります。 文章だけ読んでもぼんやりとしかわからないと思いますので、さっそく問題に取り組んでみましょう。

直接積分形

まず最初は、直接積分形 からです。これは、微分方程式の中で一番簡単な形をしています。下の式が直接積分形です。 \[\dfrac{dy}{dx} = f(x)\] この微分方程式を満たす $$$y$$$(一般解) を求めます。 式を見てすでに答えに気づいた人も多いでしょう。 そう、この式の両辺を積分すれば、 $$$y = …$$$ の形になりますよね。直接積分形は両辺を積分してあげればよいのです。なので、一般解の形は $$$y = \int f(x) dx = F(x) + C$$$(任意定数) になるんですね。

変数分離形

変数分離形 は下のような式で表わされます。 \[\dfrac{dy}{dx} = P(x)Q(y) \cdots\cdots\] これは導関数 $$$dy/dx$$$ が、$$$x$$$ だけの関数と $$$y$$$ だけの関数の積になっています。変数分離形は、上記の方程式を次のように変形して解いてあげるんです。 $$$\dfrac{1}{Q(y)}\dfrac{dy}{dx} = P(x)$$$ 両辺を $$$x$$$ で積分します。 $$$\int\dfrac{1}{Q(y)}dy \dfrac{dx}{dy} dx = \int P(x)dx$$$ $$$\therefore \int\dfrac{1}{Q(y)}dy = \int P(x)dx + C$$$(任意定数)
それでは、簡単な問題を解いてみましょう(一般解を求める)。 $$$\dfrac{dy}{dx} = \tan^2 (x+y)2  \cdots\cdots$$$ たぶん式を見て戸惑ったのではないでしょうか。 この式は変数分離形になっていないんです! なので、まず変数分離形の形に変形しましょう。 $$$u = x+y$$$ とおきます。 $$$y = u-x$$$ 両辺を $$$x$$$ で微分します。 $$$\dfrac{dy}{dx} = \dfrac{du}{dx}-1$$$ この式を(式4)へ代入します。 $$$\dfrac{du}{dx}-1 = \tan^2 u$$$ となり、これはuを未知関数とした変数分離形となります。 $$$\dfrac{1}{1+\tan^2 u} \dfrac{du}{dx} = 1$$$ 両辺を $$$x$$$ で積分します。 $$$\int \dfrac{1}{1+\tan^2 u} \dfrac{du}{dx} dx = \int dx$$$ $$$\Rightarrow \int \dfrac{1}{1+\tan^2 u}du = \int dx$$$ $$$\Rightarrow \cos^2 u du = x+C$$$ $$$\therefore \dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{4}\sin 2u = x + C $$$ $$$4C$$$ は $$$C$$$ とおき、$$$u = x+y$$$ だから、一般解は $$$\sin 2(x+y) = 2(x-y) + C$$$ となります。
もう一問、変数分離形の問題を解いてみましょう。 $$$x(\dfrac{dy}{dx})^2-2y\dfrac{dy}{dx}-x = 0 \cdots\cdots$$$ また戸惑ったかもしれませんね笑  導関数が2乗されているし、変数分離形に見えないと思います。この式も変形してみましょう。目標は 変数分離系にする です。 式の両辺を $$$x$$$ で割ると、 $$$(\dfrac{dy}{dx})^2-2\dfrac{y}{x}\dfrac{dy}{dx}-1 = 0$$$ この式をよく見ると $$$dy/dx$$$ の二次方程式になっていることが分かります。なので、二次方程式の解の公式 ( 二次方程式 $$$ax^2 + bx + c =0 (a≠0)$$$ の解は $$$x = \dfrac{-b±\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$$$ ) を適用して $$$\dfrac{dy}{dx} = \dfrac{y}{x}±\sqrt{(\dfrac{y}{x})^2+1} \quad (式5)'$$$ ここでさらに注目してほしいのは、この式が 同次形 になっているということです。同次形というのは、 $$$\dfrac{dy}{dx}$$$ が $$$\dfrac{y}{x}$$$ だけの関数になっている微分方程式のこと 。同次形の式を簡単に書くと下のようになります。 \[\dfrac{dy}{dx} = f(\dfrac{y}{x})\] この同次形の微分方程式を解くコツは、$$$u = y/x$$$ とおいて計算を行うdことです。 $$$u = \dfrac{y}{x}$$$ これを(式5)'に代入して $$$\frac{dy}{dx} = u +x \frac{du}{dx}$$$ これを③'に代入すると、 $$$x \dfrac{du}{dx} = ±\sqrt{1+u^2}$$$ ここまで変形すると、変数分離形になりますね。 $$$\int \dfrac{1}{\sqrt{1+u^2}}du = ± \int \dfrac{1}{x}dx$$$ $$$\Rightarrow \log(u+\sqrt{1+u^2}) = \log x +C$$$ ここで、簡単に補足しておきましょう。 $$$\log_{e}X = Y$$$ のとき、$$$e^Y = X$$$ であることを利用して $$$u+\sqrt{1+u^2} = e^C e^{±\log x} = Cx^{±1}$$$  ($$$e^C$$$ を $$$C$$$ とおいた) $$$u = \dfrac{y}{x}$$$ におきなおすと、 $$$\dfrac{y}{x}+\sqrt{1+(\frac{t}{x})^2} = Cx^{±1}$$$ $$$\Rightarrow y + \sqrt{x^2 +y^2} =Cx^{1±1}$$$ ここで、右辺が $$$Cx^2$$$ の場合と $$$C$$$ の場合で場合分けします。 $$$y+\sqrt{x^2 +y^2} =Cx^2$$$ の場合、両辺に $$$y-\sqrt{x^2 +y^2}$$$ をかけて $$$\sqrt{x^2 +y^2} = y+\dfrac{1}{C} \cdots ④$$$ $$$y+\sqrt{x^2 +y^2} =C の場合$$$ $$$\sqrt{x^2 +y^2} = -(y-C) \cdots ⑤$$$ ④⑤の両辺を2乗して任意定数Cの項を1つにまとめると、一般解は $$$x^2+ y^2 =(y+C)^2$$$ となります。