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ラプラス逆変換

前章で ラプラス変換 について学びました。 この章ではラプラス逆変換について学びます。 ラプラス変換とラプラス逆変換、両方を使うことで微分方程式を解くことができるようになります。 Follow @spacedirac

ラプラス変換は下の図のように、$$$t$$$ の関数の式を $$$s$$$ の式に変換して処理するものでした。 ラプラス変換のイメージ しかし、$$$s$$$ の式に変換しただけでは、方程式は解けません。 $$$s$$$ の世界で代数的に処理した式を「再度 $$$t$$$ の式に戻す」必要があります。 ここで必要になるのがラプラス逆変換です。 ちなみに、ラプラス逆変換という人もいるし、逆ラプラス変換という人もいます。
ラプラス逆変換は以下のように表されます。 \[f(t) = \mathcal{L}^{-1}[F(s)] \] $$$s$$$ の関数の式にラプラス逆変換を行うことで、$$$t$$$ の式になっていることが分かると思います。 ラプラス逆変換はその名の通り、ラプラス変換の逆の処理を行うための法則です。 ラプラス逆変換にも変換表がありますので、確認してみましょう。
\[F(s)\]\[f(t)\]
\[\dfrac{1}{s}\]\[1\]
\[\dfrac{1}{s^2}\]\[t\]
\[\dfrac{1}{s^n} (n=1,2,\cdots)\]\[\dfrac{t^{n-1}}{\Gamma(n)}\]
\[\dfrac{1}{s^\alpha} (\alpha > 0\]\[\dfrac{t^{\alpha-1}}{\Gamma(\alpha)}\]
\[\dfrac{1}{s-a}\]\[e^{at}\]
\[\dfrac{1}{{s^2}+{a^2}}\]\[\dfrac{1}{a} \sin at\]
\[\dfrac{s}{{s^2}+{a^2}}\]\[\cos at\]
\[\dfrac{a}{{s^2}-{a^2}}\]\[\dfrac{1}{a} \sinh at\]
\[\dfrac{s}{{s^2}-{a^2}}\]\[\cosh at\]

ラプラス逆変換の性質については以下のようになります。 線形法則    $$$ a \mathcal{L}[f(t)]+ b \mathcal{L}[g(t)] = \mathcal{L}[{af(t)+bg(t)}] $$$ 相似法則    $$$ F(as) = \dfrac{1}{a}F(\dfrac{t}{a}) $$$
それではラプラス逆変換を使って、いくつかの計算を行ってみましょう。 $$$ \mathcal{L}^{-1} [\dfrac{1}{s^5}] $$$ 回答) $$$s$$$ の肩に乗っている指数が自然数なので $$$ \dfrac{1}{s^n} (n=1,2,\cdots) → \dfrac{t^{n-1}}{\Gamma(n)} $$$ の変換を使います。 $$$ \mathcal{L}^{-1} [\dfrac{1}{s^5}] $$$ $$$ = \dfrac{t^{5-1}}{\Gamma(5)} $$$ $$$ = \dfrac{t^4}{4!} $$$ $$$ = \dfrac{t^4}{4 \cdot 3 \cdot 2 \cdot 1} $$$ $$$ = \dfrac{t^4}{24} $$$ 簡単でしたよね? では、もう一問。 $$$ \mathcal{L}^{-1} [\dfrac{1}{\sqrt{s}}] $$$ 回答) $$$ = \mathcal{L}^{-1} [\dfrac{1}{s^{\dfrac{1}{2}}}] $$$ というように書き換えると、$$$s$$$ の肩に乗っている指数が分数なので $$$ \dfrac{1}{s^\alpha} (\alpha > 0) → \dfrac{t^{\alpha-1}}{\Gamma(\alpha)} $$$ の変換を使います。 $$$ = \dfrac{t^{\frac{1}{2}-1}}{\Gamma(\frac{1}{2})} $$$ $$$ = \dfrac{t^{-\frac{1}{2}}}{\sqrt{\pi}} $$$ $$$ = \dfrac{1}{\sqrt{\pi t}} $$$ となります。
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