連続型確率分布
正規分布という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
実は、世の中の多くの事象が正規分布に従います。
例えば、日本の成人男性全員の身長を調べると、平均170㎝位をピークに、平均から離れるにつれて緩やかに低くなっていく、左右対称な釣り鐘型の分布になります。
こういった分布の代表的なものを正規分布といいます。
正規分布
こんな形のグラフを正規分布、もしくはガウス分布と言います。

正規分布では、ある分布が正規分布に従っているという前提で、その事象が発生する確率は何%あるか、といった計算に使用されます。
具体的な式を見てみましょう。
期待値(平均値)が $$$μ$$$ 、標準偏差が $$$σ$$$ の
正規分布 $$$ N(μ,σ^2) $$$ の確率密度 $$$f_{N}(x)$$$ は下のような式で表されます。
\[ f_{N}(x) = \dfrac{1}{\sqrt{2{\pi}}σ}e^{-\frac{(x-μ)^2}{2σ^2}} \]
恐ろしい見た目の式ですね。。
もう一つ、期待値(平均値)が $$$0$$$ 、標準偏差が $$$1$$$ の
標準正規分布 $$$ N(0,1) $$$ の確率密度 $$$f_{s}(z)$$$ は下のような式で表されます。
\[ f_{s}(z) = \dfrac{1}{\sqrt{2 \pi}}e^{-\frac{z^2}{2}} \]
通常の教科書なら、どのようにしてこれら式が成り立つのかを解説しますが、ここでは省きます。なぜかというと、この式の導出方法は少々ややこしいため、多くの学習者が疲れ果ててしまうためです。導出方法など後回しで良いのです。
まずはざっくり内容を理解して
使えるように なりましょう。
正規分布の式を理解するには、ガウス積分の知識が必要です。
下のガウス積分の動画を参考にしてください。
それでは、実際に正規分布を使って問題を解いてみましょう。
問1
正規分布 $$$ N(2,5) $$$ に従う確率変数Xに対して、確率 $$$ P(X)