曲線の長さを求める方法以下の3パターンあります。 1)媒介変数表示 微分可能な媒介変数 $x = f(t), y = g(t)  (α≦ t ≦β)$ における曲線の長さ $L$ は以下のようになります。 $L = \displaystyle \int_{\alpha}^{\beta} \sqrt{(\dfrac{dx}{dt})^2 + (\dfrac{dy}{dt})^2} dt $ 曲線 2)陽関数表示 微分可能な曲線 $y = f(x) (α≦ t ≦β)$ で表される曲線の長さ $L$ は以下のようになります。 $L = \displaystyle \int_{\alpha}^{\beta} \sqrt{1 + (\dfrac{dy}{dx})^2} dx$ 曲線 3)極座標表示 微分可能な極方程式 $r = f(\theta) (α≦ \theta ≦β)$ で表される曲線の長さ $L$ は以下のようになります。 $L = \displaystyle \int_{\alpha}^{\beta} \sqrt{r^2 + (\dfrac{dr}{d \theta})^2} d \theta$ 曲線 媒介変数表示の曲線の長さの式 $L$ を導出します。 以下の図のように、曲線の$(α≦ t ≦β)$ 内の微小な曲線 $ΔL$ について考えます。 曲線 $ΔL$ は非常に小さいので直線に近似できます。すると、三平方の定理から、$ΔL \fallingdotseq \sqrt{(Δx)^2 + (Δy)^2}$ と表されます。この式の右辺は以下のようにも書き換えられます。 $ΔL = \sqrt{(Δx)^2 + (Δy)^2} = \sqrt{(\dfrac{Δx}{Δt})^2 + (\dfrac{Δy}{Δt})^2} Δt$ 右辺と左辺を $Δt$ で割ります。 $\dfrac{ΔL}{Δt} = \sqrt{(\dfrac{Δx}{Δt})^2 + (\dfrac{Δy}{Δt})^2} $ ここで、$Δt→0$のとき、$\dfrac{dL}{dt} = \sqrt{(\dfrac{dx}{dt})^2 + (\dfrac{dy}{dt})^2}$ となり、$L$ が $\sqrt{(\dfrac{dx}{dt})^2 + (\dfrac{dy}{dt})^2}$ の原始関数になっていることが分かります。よって、定積分の定義(閉区間 $[\alpha, \beta]$ において、関数 $f(x)$ の原始関数 $F(x)$ が存在するとき、定積分は $\displaystyle \int_{\alpha}^{\beta} f(t) dt = [F(t)]_α^β$)より、 $L = \displaystyle \int_{\alpha}^{\beta} \sqrt{(\dfrac{dx}{dt})^2 + (\dfrac{dy}{dt})^2} dt$  となります。
 
 1変数関数の積分は 積分 のページの区分求積法で学んだように積分区間を細かく刻み、各長方形の面積をすべて足し合わせたものでした。 2変数関数の積分は2重積分といいます。重積分は考え方は1変数関数の場合と似ています。積分領域を細かく刻み、細かく刻んだ領域の上に立つの立方体の体積をすべて足し合わせていくのです。 定義域D上の重積分 $\displaystyle \iint_D f(x,y) dxdy$ 面積要素 $ds = dxdy$ 高さ $z = f(x, y)$ 上記を掛けて得られる体積要素 $dV = f(x, y)ds = f(x, y)dxdy $ これらの総和です。
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